日経カバコ月次ウォッチ(2015/09)
はじめに(←本シリーズの説明)

※単位は円、純資産および終値は1口当たり。▽はコールプレミアムを示す。
※日経平均株価および日経平均カバードコール指数は日本経済新聞社によります。
※権利行使価格は推定価格をプロットしたものです。
※1565純資産および終値は東証のページから数値をプロットしています。
※コールプレミアムは大取のデータを参照しています。
9月SQ値は18,119.49となり権利行使価格の21,750円を下回りました。
10月SQの権利行使価格は19,250円、コールプレミアムは170円と思われます。
以下はSQ前日の日経平均株価終値に1.05を乗じた数値を超える最少の権利行使価格と、その権利行使価格のSQ日のコールプレミアム終値を調べたものです。実際の分配金は費用や配当などにより必ずしもコールプレミアムの合計と同じではありません。
過去の分配金はこちらを参照ください。
【指数の比較】
※■はSQ値が権利行使価格を超過しなかったことを示し、◆はSQ値が権利行使価格を超過したことを示す。
8月SQ日から9月SQ日の比較では、日経平均が前月比-11.0%だったのに対して、日経カバコは前月比-10.9%となりました。権利行使価格を超過しませんでしたがそもそものコールプレミアムが少なかったためほとんど差がつきませんでした。
年初SQ日から直近SQ日の比較では、日経平均が6.2%であるのに対して、日経カバコは8.0%となっています。日経カバコが引き続き優勢です。
【ETF一口当たり純資産の比較】
こちらはそれぞれの指数に連動しているETFの一口当たり純資産の比較です。指数に対して日経平均構成銘柄の配当金の要素が加わりますので、指数の変動とは動きが若干異なります。
1565_日経カバコは2014年に入ってからは、従来の指数連動有価証券での運用ではなくて、225先物によるカバードコール運用になっています。したがって指数の変動から乖離がでる場合があることと、分配金が出ないことに注意が必要です。
私はETFを比較する際には通常は市場価格を使用しているのですが、この数表では一口当たり純資産の比較にしています。これは1565_日経カバコの取引量が大きくないので市場価格を使用するとイレギュラーな変動率になるかもしれないということを危惧したからです。
最後に9月SQ日の所感です。
8月下旬より再び中国を震源とする世界株安が発生し、日経平均も美しい放物線を描いて下落しました。その後に反発そして再度下落、また反発、と値動きの荒い展開になっています。こういう相場でブルベアETFを短期売買したら楽しいだろうなとは思うのですが、私はカモられるのが嫌なので参加しません。それ以前に仕事が忙しくてそれどころではありませんでした。
詳しくは次回の運用状況記事の中で書きますが、ここのところの株安によってほとんどのアセットクラスが防衛ラインを割り込んでしまったのでちょこちょこと買い増ししました。まだ集計していませんが、結構な金額をつぎこんだような気がします。値下がりしたときの行動方針が決まっているのでそのとおりに動きました。
こうしてボラティリティーが高まるとコールプレミアムも大きくなります。日経平均株価と日経カバコ指数はどちらが勝つか、注目している人はあまりいないと思いますが、私は興味深く見ています。ちなみに2014年は日経平均が+8.1%だったのに対して日経カバコは+7.1%ということで日経平均が勝ちました。2015年のここまでは日経カバコが優勢です。
次回SQ日は10月9日です。

※単位は円、純資産および終値は1口当たり。▽はコールプレミアムを示す。
※日経平均株価および日経平均カバードコール指数は日本経済新聞社によります。
※権利行使価格は推定価格をプロットしたものです。
※1565純資産および終値は東証のページから数値をプロットしています。
※コールプレミアムは大取のデータを参照しています。
9月SQ値は18,119.49となり権利行使価格の21,750円を下回りました。
10月SQの権利行使価格は19,250円、コールプレミアムは170円と思われます。
以下はSQ前日の日経平均株価終値に1.05を乗じた数値を超える最少の権利行使価格と、その権利行使価格のSQ日のコールプレミアム終値を調べたものです。実際の分配金は費用や配当などにより必ずしもコールプレミアムの合計と同じではありません。
SQ月 | 権利行使価格 | コールプレミアム |
08月 | 20,875円 | 140円 |
09月 | 21,750円 | 21円 |
10月 | 19,250円 | 170円 |
合計 | 331円 |
過去の分配金はこちらを参照ください。
【指数の比較】
SQ日 | 日経平均 | 変動率 | 日経カバコ | 変動率 | 差異 | C.P. | ※ |
2015/01/09 | 17,197.73 | 14,930.35 | |||||
2015/02/13 | 17,913.36 | 4.2% | 15,674.66 | 5.0% | 0.8% | 135 | ■ |
2015/03/13 | 19,254.25 | 7.5% | 16,697.03 | 6.5% | -1.0% | 50 | ◆ |
2015/04/10 | 19,907.63 | 3.4% | 17,346.43 | 3.9% | 0.5% | 100 | ◆ |
2015/05/08 | 19,379.19 | -2.7% | 16,932.76 | -2.4% | 0.3% | 55 | ■ |
2015/06/12 | 20,407.08 | 5.3% | 17,846.11 | 5.4% | 0.1% | 110 | ◆ |
2015/07/10 | 19,779.83 | -3.1% | 17,327.29 | -2.9% | 0.2% | 35 | ■ |
2015/08/14 | 20,519.45 | 3.7% | 18,103.36 | 4.5% | 0.7% | 140 | ■ |
2015/09/11 | 18,264.22 | -11.0% | 16,130.21 | -10.9% | 0.1% | 21 | ■ |
累計 | 18,264.22 | 6.2% | 16,130.21 | 8.0% | 1.8% | 646 | |
前月 | 20,519.45 | 19.3% | 18,103.36 | 21.3% | 1.9% | 625 | |
8月SQ日から9月SQ日の比較では、日経平均が前月比-11.0%だったのに対して、日経カバコは前月比-10.9%となりました。権利行使価格を超過しませんでしたがそもそものコールプレミアムが少なかったためほとんど差がつきませんでした。
年初SQ日から直近SQ日の比較では、日経平均が6.2%であるのに対して、日経カバコは8.0%となっています。日経カバコが引き続き優勢です。
【ETF一口当たり純資産の比較】
SQ日 | 1321_225 | 変動率 | 1565_カバコ | 変動率 | 差異 |
2015/01/09 | 17,574.20 | 14,669.00 | |||
2015/02/13 | 18,304.40 | 4.2% | 15,399.00 | 5.0% | 0.8% |
2015/03/13 | 19,681.90 | 7.5% | 16,337.00 | 6.1% | -1.4% |
2015/04/10 | 20,463.80 | 4.0% | 17,054.00 | 4.4% | 0.4% |
2015/05/08 | 19.934.30 | -2.6% | 16,578.00 | -2.8% | -0.2% |
2015/06/12 | 20,992.70 | 5.3% | 17,431.00 | 5.1% | -0.2% |
2015/07/10 | 20,133.70 | -4.1% | 16,977.00 | -2.6% | 1.5% |
2015/08/14 | 20,881.90 | 3.7% | 17,637.00 | 3.9% | 0.2% |
2015/09/11 | 18,593.50 | -11.0% | 15,726.00 | -10.8% | 0.1% |
分配金 | 230.00 | - | |||
トータルR | 18,823.50 | 7.1% | 15,726.00 | 7.2% | 0.1% |
前月 | 21,111.90 | 20.1% | 17,637.00 | 20.2% | 0.1% |
こちらはそれぞれの指数に連動しているETFの一口当たり純資産の比較です。指数に対して日経平均構成銘柄の配当金の要素が加わりますので、指数の変動とは動きが若干異なります。
1565_日経カバコは2014年に入ってからは、従来の指数連動有価証券での運用ではなくて、225先物によるカバードコール運用になっています。したがって指数の変動から乖離がでる場合があることと、分配金が出ないことに注意が必要です。
私はETFを比較する際には通常は市場価格を使用しているのですが、この数表では一口当たり純資産の比較にしています。これは1565_日経カバコの取引量が大きくないので市場価格を使用するとイレギュラーな変動率になるかもしれないということを危惧したからです。
最後に9月SQ日の所感です。
8月下旬より再び中国を震源とする世界株安が発生し、日経平均も美しい放物線を描いて下落しました。その後に反発そして再度下落、また反発、と値動きの荒い展開になっています。こういう相場でブルベアETFを短期売買したら楽しいだろうなとは思うのですが、私はカモられるのが嫌なので参加しません。それ以前に仕事が忙しくてそれどころではありませんでした。
詳しくは次回の運用状況記事の中で書きますが、ここのところの株安によってほとんどのアセットクラスが防衛ラインを割り込んでしまったのでちょこちょこと買い増ししました。まだ集計していませんが、結構な金額をつぎこんだような気がします。値下がりしたときの行動方針が決まっているのでそのとおりに動きました。
こうしてボラティリティーが高まるとコールプレミアムも大きくなります。日経平均株価と日経カバコ指数はどちらが勝つか、注目している人はあまりいないと思いますが、私は興味深く見ています。ちなみに2014年は日経平均が+8.1%だったのに対して日経カバコは+7.1%ということで日経平均が勝ちました。2015年のここまでは日経カバコが優勢です。
次回SQ日は10月9日です。
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コメント
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>宇野狂さん
コメントいただきありがとうございます。このシリーズは誰得の極致だと思っていましたが、まさかごらんいただいていたとは。本当に驚いています。
分配金を重視する場合にカバードコール戦略は一つの方法であり、そのETFが存在していることには意義があると思っています。ただ、できる人は自分でポジションを採れるのでスルーされ、よくわからないものには投資をしないというまっとうな人からもスルーされる、そんな日経カバコが私は大好きでした。
でした、というのはご存知のとおりリンク債での運用がされなくなってしまったからです。いつか以前のようにコールプレミアムを払い出す形に戻ってほしいですね。応援ありがとうございます! 元気が出ます!
コメントいただきありがとうございます。このシリーズは誰得の極致だと思っていましたが、まさかごらんいただいていたとは。本当に驚いています。
分配金を重視する場合にカバードコール戦略は一つの方法であり、そのETFが存在していることには意義があると思っています。ただ、できる人は自分でポジションを採れるのでスルーされ、よくわからないものには投資をしないというまっとうな人からもスルーされる、そんな日経カバコが私は大好きでした。
でした、というのはご存知のとおりリンク債での運用がされなくなってしまったからです。いつか以前のようにコールプレミアムを払い出す形に戻ってほしいですね。応援ありがとうございます! 元気が出ます!
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いまの総資産額では、コストが合わず委託先としてのリンク債を買えないというのが運用会社の言い分と思いますが、思い切って元の配当運用に戻して、NISA向けのプロモーションをしたほうが結果的に盛況になる。もっと頑張れシンプレクスと勝手に思っています。と、ここで愚痴るのも筋違い甚だしいのですが。
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