日経カバコ月次ウォッチ(2015/06)
はじめに(←本シリーズの説明)

※単位は円、純資産および終値は1口当たり。▽はコールプレミアムを示す。
※日経平均株価および日経平均カバードコール指数は日本経済新聞社によります。
※権利行使価格は推定価格をプロットしたものです。
※1565純資産および終値は東証のページから数値をプロットしています。
※コールプレミアムは大取のデータを参照しています。
6月SQ値は20,473.83となり権利行使価格の21,375円を98.83上回りました。
7月SQの権利行使価格は21,375円、コールプレミアムは48円と思われます。
7月SQの権利行使価格は21,500円、コールプレミアムは35円と思われます。(2015/06/16修正)
以下はSQ前日の日経平均株価終値に1.05を乗じた数値を超える最少の権利行使価格と、その権利行使価格のSQ日のコールプレミアム終値を調べたものです。実際の分配金は費用や配当などにより必ずしもコールプレミアムの合計と同じではありません。
過去の分配金はこちらを参照ください。
【指数の比較】
※■はSQ値が権利行使価格を超過しなかったことを示し、◆はSQ値が権利行使価格を超過したことを示す。
5月SQ日から6月SQ日の比較では、日経平均が前月比5.3%だったのに対して、日経カバコは前月比5.4%となりました。SQ値が権利行使価格上回ったにもかかわらず、両者の変動率はほぼ同じになりました。
年初SQ日から直近SQ日の比較では、日経平均が18.7%であるのに対して、日経カバコは19.5%となっています。日経カバコがわずかに差を広げました。指数では日経平均よりも日経カバコのほうが値上がり率が高いのですが、後述のETFの比較ではこれが逆転して、日経平均連動の1321_225のほうが1565_日経カバコよりもパフォーマンスがよいです。これは日経平均構成銘柄の配当と、1565_日経カバコのオプション限月変更に伴う実コストが影響しているのだと思われます。
ある指数に連動しているETFとはいえ、完全に指数をトレースしているわけではありません。また指数を上回ればよいというものでもありません。インデックスファンドや指数連動ETFではこういった指数と純資産の乖離にも気を配る必要があるかもしれません。
【ETF一口当たり純資産の比較】
こちらはそれぞれの指数に連動しているETFの一口当たり純資産の比較です。指数に対して日経平均構成銘柄の配当金の要素が加わりますので、指数の変動とは動きが若干異なります。
1565_日経カバコは2014年に入ってからは、従来の指数連動有価証券での運用ではなくて、225先物によるカバードコール運用になっています。したがって指数の変動から乖離がでる場合があることと、分配金が出ないことに注意が必要です。
私はETFを比較する際には通常は市場価格を使用しているのですが、この数表では一口当たり純資産の比較にしています。これは1565_日経カバコの取引量が大きくないので市場価格を使用するとイレギュラーな変動率になるかもしれないということを危惧したからです。
最後に6月SQ日の所感です。
円安が進み、日経平均は何年ぶりかの何連騰との文字が新聞を飾り、相場は活況を呈しました。セルインメイどころか力強く推移しました。6月には行ってからは横ばいで推移し、日経平均はSQ日直前に急落しましたがすぐに持ち直しました。底堅いです。
この間の相場の好調を日本経済本格回復の兆しと見るか、それとも最後の輝きと見るか、数年後にはわかるとはいえ、アベノミクスがどういう結果になるのか楽しみですね。
次回SQ日は7月10日です。

※単位は円、純資産および終値は1口当たり。▽はコールプレミアムを示す。
※日経平均株価および日経平均カバードコール指数は日本経済新聞社によります。
※権利行使価格は推定価格をプロットしたものです。
※1565純資産および終値は東証のページから数値をプロットしています。
※コールプレミアムは大取のデータを参照しています。
6月SQ値は20,473.83となり権利行使価格の21,375円を98.83上回りました。
7月SQの権利行使価格は21,500円、コールプレミアムは35円と思われます。(2015/06/16修正)
以下はSQ前日の日経平均株価終値に1.05を乗じた数値を超える最少の権利行使価格と、その権利行使価格のSQ日のコールプレミアム終値を調べたものです。実際の分配金は費用や配当などにより必ずしもコールプレミアムの合計と同じではありません。
SQ月 | 権利行使価格 | コールプレミアム |
05月 | 21,000円 | 55円 |
06月 | 20,375円 | 110円 |
07月 | 21,500円 | 35円 |
合計 | 200円 |
過去の分配金はこちらを参照ください。
【指数の比較】
SQ日 | 日経平均 | 変動率 | 日経カバコ | 変動率 | 差異 | C.P. | ※ |
2015/01/09 | 17,197.73 | 14,930.35 | |||||
2015/02/13 | 17,913.36 | 4.2% | 15,674.66 | 5.0% | 0.8% | 135 | ■ |
2015/03/13 | 19,254.25 | 7.5% | 16,697.03 | 6.5% | -1.0% | 50 | ◆ |
2015/04/10 | 19,907.63 | 3.4% | 17,346.43 | 3.9% | 0.5% | 100 | ◆ |
2015/05/08 | 19,379.19 | -2.7% | 16,932.76 | -2.4% | 0.3% | 55 | ■ |
2015/06/12 | 20,407.08 | 5.3% | 17,846.11 | 5.4% | 0.1% | 110 | ◆ |
累計 | 20,407.08 | 18.7% | 17,846.11 | 19.5% | 0.9% | 450 | |
前月 | 19,379.19 | 12.7% | 16,932.76 | 13.4% | 0.7% | 340 | |
5月SQ日から6月SQ日の比較では、日経平均が前月比5.3%だったのに対して、日経カバコは前月比5.4%となりました。SQ値が権利行使価格上回ったにもかかわらず、両者の変動率はほぼ同じになりました。
年初SQ日から直近SQ日の比較では、日経平均が18.7%であるのに対して、日経カバコは19.5%となっています。日経カバコがわずかに差を広げました。指数では日経平均よりも日経カバコのほうが値上がり率が高いのですが、後述のETFの比較ではこれが逆転して、日経平均連動の1321_225のほうが1565_日経カバコよりもパフォーマンスがよいです。これは日経平均構成銘柄の配当と、1565_日経カバコのオプション限月変更に伴う実コストが影響しているのだと思われます。
ある指数に連動しているETFとはいえ、完全に指数をトレースしているわけではありません。また指数を上回ればよいというものでもありません。インデックスファンドや指数連動ETFではこういった指数と純資産の乖離にも気を配る必要があるかもしれません。
【ETF一口当たり純資産の比較】
SQ日 | 1321_225 | 変動率 | 1565_カバコ | 変動率 | 差異 |
2015/01/09 | 17,574.20 | 14,669.00 | |||
2015/02/13 | 18,304.40 | 4.2% | 15,399.00 | 5.0% | 0.8% |
2015/03/13 | 19,681.90 | 7.5% | 16,337.00 | 6.1% | -1.4% |
2015/04/10 | 20,463.80 | 4.0% | 17,054.00 | 4.4% | 0.4% |
2015/05/08 | 19.934.30 | -2.6% | 16,578.00 | -2.8% | -0.2% |
2015/06/12 | 20,992.70 | 5.3% | 17,431.00 | 5.1% | -0.2% |
分配金 | 0.00 | - | |||
トータルR | 20,992.70 | 19.5% | 17,431.00 | 18.8% | -0.6% |
前月 | 19,934.30 | 13.4% | 16,578.00 | 13.0% | -0.4% |
こちらはそれぞれの指数に連動しているETFの一口当たり純資産の比較です。指数に対して日経平均構成銘柄の配当金の要素が加わりますので、指数の変動とは動きが若干異なります。
1565_日経カバコは2014年に入ってからは、従来の指数連動有価証券での運用ではなくて、225先物によるカバードコール運用になっています。したがって指数の変動から乖離がでる場合があることと、分配金が出ないことに注意が必要です。
私はETFを比較する際には通常は市場価格を使用しているのですが、この数表では一口当たり純資産の比較にしています。これは1565_日経カバコの取引量が大きくないので市場価格を使用するとイレギュラーな変動率になるかもしれないということを危惧したからです。
最後に6月SQ日の所感です。
円安が進み、日経平均は何年ぶりかの何連騰との文字が新聞を飾り、相場は活況を呈しました。セルインメイどころか力強く推移しました。6月には行ってからは横ばいで推移し、日経平均はSQ日直前に急落しましたがすぐに持ち直しました。底堅いです。
この間の相場の好調を日本経済本格回復の兆しと見るか、それとも最後の輝きと見るか、数年後にはわかるとはいえ、アベノミクスがどういう結果になるのか楽しみですね。
次回SQ日は7月10日です。
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