日経カバコ月次ウォッチ(2014/11)
はじめに(←本シリーズの説明)

※単位は円、純資産および終値は1口当たり。▽はコールプレミアムを示す。
※日経平均株価および日経平均カバードコール指数は日本経済新聞社によります。
※権利行使価格は推定価格をプロットしたものです。
※1565純資産および終値は東証のページから数値をプロットしています。
※コールプレミアムは大取のデータを参照しています。
11月SQ値は17,549.60となり権利行使価格の16,375円を1,174.6上回りました。
12月SQの権利行使価格は18,375円、コールプレミアムは165円と思われます。
以下はSQ前日の日経平均株価終値に1.05を乗じた数値を超える最少の権利行使価格と、その権利行使価格のSQ日のコールプレミアム終値を調べたものです。実際の分配金は費用や配当などにより必ずしもコールプレミアムの合計と同じではありません。
過去の分配金はこちらを参照ください。
【指数の比較】
※■はSQ値が権利行使価格を超過しなかったことを示し、◆はSQ値が権利行使価格を超過したことを示す。
10月SQ日から11月SQ日の比較では、日経平均が前月比14.3%だったのに対して、日経カバコは前月比7.0%となりました。SQ値が権利行使価格を超えたため、日経カバコは日経平均の伸びに追従できませんでした。
年初SQ日から直近SQ日の比較では、日経平均が権利行使価格を超えて伸張したため、日経平均が9.9%であるのに対して、日経カバコは6.6%となっています。先月までは日経カバコの方が有利な状況が続いていましたが、今月は一気に日経平均に逆転されました。
【ETF一口当たり純資産の比較】
こちらはそれぞれの指数に連動しているETFの一口当たり純資産の比較です。指数に対して日経平均構成銘柄の配当金の要素が加わりますので、指数の変動とは動きが若干異なります。たとえば4月SQ日時点の日経平均が前月比-2.6%だったのに対して、1321_225は前月比-1.9%でした。これは3月末の配当金が加算されたことによります。
1565_日経カバコは2014年に入ってからは、従来の指数連動有価証券での運用ではなくて、225先物によるカバードコール運用になっています。したがって指数の変動から乖離がでる場合があることと、分配金が出ないことに注意が必要です。
私はETFを比較する際には通常は市場価格を使用しているのですが、この数表では一口当たり純資産の比較にしています。これは1565_日経カバコの取引量が大きくないので市場価格を使用するとイレギュラーな変動率になるかもしれないということを危惧したからです。
最後に11月SQ日の所感です。
昨年2013年は12ヶ月中4回、日経平均が権利行使価格を超過しました。これにより日経カバードコール指数は日経平均に対して9.2%負けました。(日経平均:10,801.57(2013/01/11)→15,912.06(2014/01/10):+47.3%、日経カバコ:10,086.40→13,934.61:+38.2%)
2014年に入ってからは9ヶ月連続で日経平均が権利行使価格を超えなかったので、今年は日経カバードコール指数の勝ちかなぁと漠然と考えておりました。
甘かったです。
10月31日に日銀が追加緩和を発表してから一気に円安が進み、日経平均も権利行使価格を突き抜けました。そこから日経平均はさらに伸びを見せましたが、日経カバードコール指数はその特性のとおり横ばいで推移しました。
12月SQに向けた権利行使価格は18,375円と、日経平均の上昇を反映してかなり高いところに設定されました。コールプレミアムもボラティリティの上昇を受けて165円となりました。これは結構高い水準だと思います。
最近にわかに衆議院解散を予想する報道が増えてきています。実際のところどうなるのかはわかりませんが、来月はさらに相場が荒れるかもしれません。
次回SQ日は12月12日です。

※単位は円、純資産および終値は1口当たり。▽はコールプレミアムを示す。
※日経平均株価および日経平均カバードコール指数は日本経済新聞社によります。
※権利行使価格は推定価格をプロットしたものです。
※1565純資産および終値は東証のページから数値をプロットしています。
※コールプレミアムは大取のデータを参照しています。
11月SQ値は17,549.60となり権利行使価格の16,375円を1,174.6上回りました。
12月SQの権利行使価格は18,375円、コールプレミアムは165円と思われます。
以下はSQ前日の日経平均株価終値に1.05を乗じた数値を超える最少の権利行使価格と、その権利行使価格のSQ日のコールプレミアム終値を調べたものです。実際の分配金は費用や配当などにより必ずしもコールプレミアムの合計と同じではありません。
SQ月 | 権利行使価格 | コールプレミアム |
11月 | 16,375円 | 47円 |
12月 | 18,375円 | 165円 |
01月 | 円 | 円 |
合計 | 212円 |
過去の分配金はこちらを参照ください。
【指数の比較】
SQ日 | 日経平均 | 変動率 | 日経カバコ | 変動率 | 差異 | C.P. | ※ |
2014/01/10 | 15,912.06 | 13,934.61 | |||||
2014/02/14 | 14,313.03 | -10.0% | 12,617.55 | -9.5% | 0.6% | 105 | ■ |
2014/03/14 | 14,327.66 | 0.1% | 12,692.53 | 0.6% | 0.5% | 70 | ■ |
2014/04/11 | 13,960.05 | -2.6% | 12,399.74 | -2.3% | 0.3% | 38 | ■ |
2014/05/09 | 14,199.59 | 1.7% | 12,654.22 | 2.1% | 0.3% | 46 | ■ |
2014/06/13 | 15,097.84 | 6.3% | 13,554.97 | 7.1% | 0.8% | 105 | ■ |
2014/07/11 | 15,164.04 | 0.4% | 13,691.49 | 1.0% | 0.6% | 85 | ■ |
2014/08/08 | 14,778.37 | -2.5% | 13,361.77 | -2.4% | 0.1% | 21 | ■ |
2014/09/12 | 15,948.29 | 7.9% | 14,446.92 | 8.1% | 0.2% | 28 | ■ |
2014/10/10 | 15,300.55 | -4.1% | 13,884.53 | -3.9% | 0.2% | 28 | ■ |
2014/11/14 | 17,490.83 | 14.3% | 14,855.40 | 7.0% | -7.3% | 47 | ◆ |
2014/12/12 | 165 | ||||||
累計 | 17,490.83 | 9.9% | 14,855.40 | 6.6% | -3.3% | 738 | |
10月SQ日から11月SQ日の比較では、日経平均が前月比14.3%だったのに対して、日経カバコは前月比7.0%となりました。SQ値が権利行使価格を超えたため、日経カバコは日経平均の伸びに追従できませんでした。
年初SQ日から直近SQ日の比較では、日経平均が権利行使価格を超えて伸張したため、日経平均が9.9%であるのに対して、日経カバコは6.6%となっています。先月までは日経カバコの方が有利な状況が続いていましたが、今月は一気に日経平均に逆転されました。
【ETF一口当たり純資産の比較】
SQ日 | 1321_225 | 変動率 | 1565_カバコ | 変動率 | 差異 |
2014/01/10 | 16,227.40 | 13,775.00 | |||
2014/02/14 | 14,594.90 | -10.1% | 12,492.00 | -9.3% | 0.7% |
2014/03/14 | 14,616.50 | 0.1% | 12,517.00 | 0.2% | 0.1% |
2014/04/11 | 14,345.20 | -1.9% | 12,398.00 | -1.0% | 0.9% |
2014/05/09 | 14,590.60 | 1.7% | 12,559.00 | 1.3% | -0.4% |
2014/06/13 | 15,513.00 | 6.3% | 13,447.00 | 7.1% | 0.7% |
2014/07/11 | 15,394.10 | -0.8% | 13,533.00 | 0.6% | 1.4% |
2014/08/08 | 15,000.60 | -2.6% | 13,171.00 | -2.7% | -0.1% |
2014/09/12 | 16,193.90 | 8.0% | 14,225.00 | 8.0% | 0.0% |
2014/10/10 | 15,623.90 | -3.5% | 13,748.00 | -3.4% | 0.2% |
2014/11/14 | 17,857.60 | 14.3% | 14,599.00 | 6.2% | -8.1% |
2014/12/12 | |||||
分配金 | 199.00 | - | |||
トータルR | 18,056.60 | 11.3% | 14,599.00 | 6.0% | -5.3% |
こちらはそれぞれの指数に連動しているETFの一口当たり純資産の比較です。指数に対して日経平均構成銘柄の配当金の要素が加わりますので、指数の変動とは動きが若干異なります。たとえば4月SQ日時点の日経平均が前月比-2.6%だったのに対して、1321_225は前月比-1.9%でした。これは3月末の配当金が加算されたことによります。
1565_日経カバコは2014年に入ってからは、従来の指数連動有価証券での運用ではなくて、225先物によるカバードコール運用になっています。したがって指数の変動から乖離がでる場合があることと、分配金が出ないことに注意が必要です。
私はETFを比較する際には通常は市場価格を使用しているのですが、この数表では一口当たり純資産の比較にしています。これは1565_日経カバコの取引量が大きくないので市場価格を使用するとイレギュラーな変動率になるかもしれないということを危惧したからです。
最後に11月SQ日の所感です。
昨年2013年は12ヶ月中4回、日経平均が権利行使価格を超過しました。これにより日経カバードコール指数は日経平均に対して9.2%負けました。(日経平均:10,801.57(2013/01/11)→15,912.06(2014/01/10):+47.3%、日経カバコ:10,086.40→13,934.61:+38.2%)
2014年に入ってからは9ヶ月連続で日経平均が権利行使価格を超えなかったので、今年は日経カバードコール指数の勝ちかなぁと漠然と考えておりました。
甘かったです。
10月31日に日銀が追加緩和を発表してから一気に円安が進み、日経平均も権利行使価格を突き抜けました。そこから日経平均はさらに伸びを見せましたが、日経カバードコール指数はその特性のとおり横ばいで推移しました。
12月SQに向けた権利行使価格は18,375円と、日経平均の上昇を反映してかなり高いところに設定されました。コールプレミアムもボラティリティの上昇を受けて165円となりました。これは結構高い水準だと思います。
最近にわかに衆議院解散を予想する報道が増えてきています。実際のところどうなるのかはわかりませんが、来月はさらに相場が荒れるかもしれません。
次回SQ日は12月12日です。
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